題名 |
顔施(山崎良雄短歌?俳句集) |
著者 |
山崎 良雄 |
顔施の短歌俳句は、映画「男たちの大和」の仲代達也演じる主人公と著者山崎さんの生き様が重なる短歌俳句集の途中にドキッとするような戦争体験の句がちりばめられている。
非常に難読な本である、おそらく著者はデリケートで繊細な感情の持ち主であろう、この本は若いときに全く知らない土地で生活し、日々の生活を出会いや周りの人と心を通じていくその過程を描いた本である。
二人の女性句集で、傘寿から始められた著者の「菊花展見に行く杖の軽さかな」は年を重ねて、なお尽きぬ精神の若さと嬉しさのあまり駆け出しそうな情景が思い浮かぶ二人の優しい女性らしさの詰まった句集です。
題名 |
周防大島地名(穂ノ木)考 穂ノ木分布図(周防大島地名考付図) |
著者 |
藤谷 和彦 |
周防大島の穂ノ木を集めて分類した本で分布図とセットで1組になっている。題名が地名考とあるように単に穂ノ木を列挙したのでは無く、そのいわれを大変な時間と労力で調べた本であり空白部分を埋めていくと自分もこの調査に参加できるおもしろさのある本である
周防大島を心から愛する著者が思いを込めて書き上げた本、多少注釈が親父ギャグ的ではあるが文章の底流に、訪れる人が癒されるような島、人々が笑顔で助け合って住む島、どんなに社会や暮らしが変わっても心までは変わって欲しくない。そんな思いが地下水の如く流れている著者は30年数年厳しい人間社会の現実を経験し、その経験が大島に寄せる思いを強くし、その思いがこの本を書かせたのではないだろうか。