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平郡島調査日誌
※『宮本常一写真日記集成』別巻(毎日新聞社、2005年)より抜粋
1月24日(水)
周防大島、小松→開作→平郡島:西浦→東
1.24。水。はれ。朝9時7分のバスで小松にたつ。小松で下車して
新聞を買う。広島の知事選挙の事が知りたくて…。社会党系の勝利。
考えさせられる事が多い。小学校へ行く。原[安雄]先生待っている。
昼飯をごちそうになってあれこれまとまらぬことをはなし、2時半
開作にゆく。そこから平郡行にのる。塚越という新聞記者も一緒。
いい人だ。西風がつよいので船底でしばらくねている。間もなく波
がしずかになる。西浦の北側の海岸へついたのである。それより東
まで甲板で塚越氏とはなす。5時、東につく。為佐[敏雄]先生迎え
て下さる。宿へ荷をおいて村をあるく。夜、為佐、岡本、助役氏と
一緒にのむ。
1月25日(木)
平郡島:東平郡→大ゴーヤ→三島
1.25。木。くもり。・東平郡には豊島の人々が漁に来ている。男女
共稼。・朝、藤井智氏の家へ行って古文書を見せてもらう。山伏関
係のものが少しある。つゞいて旧村長堺〔境吉之丞氏カ〕氏の家へ
行ってはなしをきく。村の事をよく知っているが、藩政時代のこと
には必ずしも明るくはない。
午后、村長の案内で大ゴーヤのイワヤまで上って見る。そこから八
島がよく見える。大ゴーヤから三島の方をまわってかえる。夜、中
学校で平郡の歴史についてはなす。風つよく寒くて来る人は少い。
はなしがすんで宿で村長と2時まではなす。村長松田氏は未だ30
才代、知性の高い計画性のある人。
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